LA SIESTE

2016年1月28日木曜日

冒険

「機械仕掛けの馬」単行本発売中!



今日はつい最近体験した、
ちょっと不思議な出来事を書いてみようと思います。



私の家からずっと遠くのほう…、川をこえて歩いていったところに
ドラックストアがあるのですが、
久しぶりに、気分転換にそっちの方へ行ってみようかな、
と思って出掛けた日の出来事です。

とくに決まって買う目的があるわけでもないのですが、
そのドラックストアは近所のものよりも大きくて、
周りが自然の多い公園なので、
散歩がてら見に行くのはちょうどよいということで、
いつものようにカメラと携帯片手にぶらぶら雪道を歩いて向かいました。
ドラックストアの中を散策したあと、
そういえば、
そのお店よりも向こうには一度も行ったことがなかった、と思って
そっちの方の道へ、ちょっとだけ行ってみることにしました。

数分ほど歩くとセブンイレブンが見えてきたので
入ってみると、その週の「少年ジャンプ」が入っていて、
手にとって見てみると、久しぶりにうすた先生の漫画が載っていて、
それがとても面白そうだったので買ってみました。
ジャンプをリュックにしまいながらセブンイレブンを出て、
帰る方角の方を見たとき、
ふと、
そこに「橋」があるのに気付きました。

セブンイレブンに向かって歩いているときは
道の右手側で気付かなかったのですが、
店から帰る方向に向いたときに、その橋の全部が見えたのです。

橋の入り口のところに病院があって、そこからはじまって
橋の中には階段があって、じょじょに高くなり、
橋の終わりは山の中に突き刺さっていました。

それは
いかにも「この橋をわたったらどこへ行くんだろう?」と
気になる形なのでした。

私は、その橋をわたってみることにしました。
橋の床は、真っ赤で、
両側には、北海道に生息する動物たちが、それぞれ、
ステンドグラスとしてはめこまれていました。
私がペンネームに使っている「かわせみ(翠)」=「カワセミ(翡翠)」や、
「ヤマセミ」のステンドグラスもありました。

橋の中の階段をどんどん登って行くと、
遠くから見たときは山の森の中へつながっているように見えたのですが、
着いてみるとそこは、住宅街でした。
橋を出てすぐとところには町内会の掲示板があり、
手前の家の玄関にはスノーマンが飾ってありました。

眺めてみると、そこはまるでヨーロッパのような風景で、
真っ白な雪をこんもり屋根に載せている家々は
どれもみな綺麗でした。
何故か人っ子ひとり歩いていなくて、雪道は静まり返っていたのでした。

近所にこんなところがあったんだ。と思いながら、
真っ白な道をゆっくり歩いていると、
家の壁についている住所の板から、
そこは「柏丘」という場所だということがわかりました。

どうして誰も歩いていないのかな、と思いながら
(昼間だから静まり返っていて当然なのかな、とも思い)
そのまま歩いていると、一人だけ家の前で
雪かきをしているおじさんがいました。
その前を通り過ぎて歩いていくと、
不思議なことに、私の住んでいるところそっくりの、
重いはげ茶色で、四角いマンションが出てきたのです。

はじめてきた場所なのに、
なんだか妙に親しみのある気持ちになって、
そのマンションのある方向に進んでみました。
すると、
道が下り坂になっていたので、
もしかすると、ここを下ると丘を降りて下界(知ってる道)へ戻るのかも、
と思ったので、坂道を下ってみることにしました。
その途中、
左手側の雪の山のところに、
道がついているのに気付きました。

雪のない地方の人にはちょっとわかりにくいかと思うのですが、
一人分だけ歩いた足跡が雪の中にほっそりとついていて、
それが山の中へ、ずっと続いている、ということです。

私はその足跡にそって、道を進んでみることにしました。

それは、木々の間に、ずっと続いていました。
どうしてこんな山の中へと続く道に足跡が
ついているのかわからないのですが、
とにかく、足跡はずっと続いていて、
私は木々の間を縫うようにして、
真っ白な風景の中を一人で進んでいきました。

すると…、
どうやら、
かろうじて夏は自然公園なのか…?とわかるような
場所に出ました。
ちら、ほら、と犬を連れて散歩する人が目につき、
この道は、ここへつながるためものだったのかとわかりました。

遠くのほうにキノコの形の休憩机と椅子があるのがわかり、
その周りの風景は、
葉が一枚もない枯れたポプラと、
常緑針葉樹の松やモミの木たちが黒々と葉を眠らせていました。

それはなんともいえない、形容しがたい風景なのでした。

そんな木々の間をぬって、
歩くスキーをしている人もいるのがわかりました。

私は冬の風景に心を奪われ、
ただ、思うままに歩いて進んでいきました。

一本の枯れ木の上の方をみると、
枝にヤドリギがかかっています。
すっかり乾燥して、細部まではっきり見えます。
私はふと、
ケルト関係の本のどこかで「ヤドリギが神聖なものだといわれるのは
乾燥したら黄金色になるからだ」と書かれていたのを思い出しました。

なるほど、
乾燥したヤドリギは黄金になりかかった色をしています。
冬の枝にかかった金土色のヤドリギは
ちょっと妙な存在感があって、
その風景というか、音もなく静止してそれがある世界というか、
それがなんともいえない不可思議な時間の中にいるようで、
どこまでも心が静まり返っていくのでした。

さて、
そのまま歩いていたのですが、
いつのまにか、けっこう何時間も歩きっぱなしだったので、
そろそろ体力が大丈夫かな、と心配になりはじめました。

これから同じだけの距離を歩いて帰ることを思うと、
そろそろ引き返さなければなりません。
しかし、
風景はどこまでも真っ白な雪と木々です。

人がちらほら歩いているので、
雪山の中で遭難、ということはないだろうけれど、
しかし、この寒さです。

もしかして、このまま行き倒れるのでは…、
という一抹の不安を感じながらも、
野生の勘を頼りに歩き続けていくと、
雪の向こうの方に、
見慣れた白い「アイスアリーナ(スケート場)」の屋根が見えました。

そのとき、
どうやら、ここは、M公園らしい…、ということがわかりました。
なんと、
夏と冬では、こんなにも場所が変わって見えてしまうのです!


見慣れた建物の屋根の方角をたよりに、
そっちの方へ歩き進めていき、
やっと、いつものよく知った道へと戻ってきました。










さて、
このブログを見てる方の中には札幌の方もいると思うのですが、
散歩のときにでも、
私の書いた場所がどのあたりか探してみるのも面白いかと思います^^!

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